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世界で一番王子様

真島芳樹に頭を抱え

前回までのあらすじ
後悔エンドと向き合い斯波純一を幸せにしたい。その一心でPC版をプレイしFDまで駆け抜けたら、真島芳樹のことしか考えられなくなってた2020年夏。人生なにがあるか分からないから面白い!

詳しくは下記の記事参照※長文

長くなりすぎて感想を分けたら斯波純一の話をし終えてなかったことに気づいたので、斯波さんとの世界線の感想も残します。

野宮瑞人

cv平井達矢さんとはよく会ってる気がしてる。表でも裏でも。
百合子の腹違いの兄、と紹介されてたが蓋を開けると血の繋がりのない他人だった。でも戸籍上は兄妹なので公には結婚できない苦悩。瑞人お兄様との世界線は色々頭を抱えました(主に真島芳樹のことで)

空虚な明日

瑞人お兄様BAD。この世界線の斯波さんは百合子の心が手に入らないことに憤りを感じて無体なことをしてしまいます。冷たく当たられる、すれ違いの空虚な新婚生活。
でも斯波さんは百合子のことを愛しているから、この先もこの生活は続くんだろうな。あのとき瑞人お兄様を選んでいれば瑞人お兄様はもちろん、斯波さんをここまで追い詰めずに済んだのか。百合子が心ここに在らずな状態だから、いくらメンタル強しな斯波さんでも苛立ちを抑えられないようです。他キャラの派生における斯波に嫁ぐエンドで一番悲しいかもしれん……

真島芳樹

今回わたしが頭を抱えた原因であり、百合子に降りかかる不幸の元凶をもたらした男。
実は真島芳樹が、百合子の母とその兄の間に産まれた種違いの兄という…育ての親を百合子の父親に殺された復讐と、この呪われた血を根絶するために野宮家へ庭師として就職。
しかし百合子に一目で心を奪われてしまい、復讐の実行を少しずつ延期していきます。少しでも、百合子と長くいるために。そんなある日、復讐を実行する決定的出来事が。それは百合子の誕生日の夜会───愛する妹が、他の男に奪われてしまう日だと知ったから。
嫉妬なんだよね、他の男に嫁ぐ前に全てを壊してしまおうと思った真島の。うたプリSMS企画 リコリスの森で歌われている『誰かの手へと渡るくらいなら』思考じゃん……愛するが故に心中に至る思考が大好きなので蝶毒には性癖が散りばめられている…ウーッ楽しい!!
百合子から告白され、真島が衝動的に計画の中止を決めたことで両親健在のまま物語が進行するという、特別感溢れるルート……真島芳樹が蝶毒の“真”では…………因みに裏の顔は闇の阿片王で、主な拠点は上海です。


瑞人お兄様 最終章『夜色の髪』へ入る前のお話。
真島芳樹は攻略制限がかかってます。なので、どのルートのハッピーエンド前は真島芳樹への伏線を散りばめて終わるんですが、瑞人お兄様のルートが一番しんどかった…伏線の散りばめ方は金太郎飴な似たようなことを繰り返すのではなく、それぞれ違っているので飽きなく読めました(思い出す櫂宮学園)

百合子が真島の真実に近づいた頃、野宮家が火事に。気が動転してる百合子を介抱しているところに瑞人お兄様が慌てて飛んできて真島の正体を明かします。
瑞人に屋敷に火をつけたことを指摘され「やり残したことを成し遂げたんです」とあっけらかんに話す真島。真島は百合子と瑞人のことを血の繋がりのある兄妹だと思っているので、二人は近親相姦をしている“おぞましい関係”であり、汚らわしい真似、畜生にも劣る行為をしていると罵ります。
「信じられませんよ……兄妹同士で、汚らわしい!!」と言い放った真島の頬を叩き「何も知らないくせにっ!」と泣き出す百合子。止めたげて…百合子だって真島の出生を何も知らないくせに…そんなことしちゃうの………とわたしも泣いた。
そして実は血の繋がりがないことをカミングアウトし追い討ちをかける瑞人お兄様。まじで止めて欲しい。その告白きいた真島の「え……?」を聞いた?!????!??驚きようがさあ…もう…なんか……世の中の残酷さを浮き彫りにしたよね……

藤田「真島、お前いつ帰ってきたんだ?今日は遅くなると言っていなかったか」
真島「ええ……忘れ物があったので一度戻って来たのです。でも……もう、俺には必要のないものだったようですね」

真島の出生含めて呪われた家を葬ることは、百合子と瑞人に血の繋がりがない事実で、行う必要のなかったことになってしまった台詞…
結局のところ真島は瑞人に嫉妬していたんですよね。自分は百合子を庭師や実の兄という立場的に愛することができないのに、瑞人は同じ立場で愛することができているから。なのに、実は血の繋がりがなく戸籍以外は問題ないと知ってしまった。そりゃあ絶望しちゃうよ……蝶毒における真島と瑞人と百合子の実の関係性はえぐいとつくづく思います。

開花

瑞人お兄様BAD『秘密の共犯者』の後日弾。血湧き肉躍ったエンディング!めちゃくちゃ楽しかったあ…ヒロインが好きな男のためにとか何かしらの影響を受けて性格が変わり、ある意味“強い女”になるエンディングが大好きなので。OZMAFIA!!娼館エンドのフーカ様とか絶対階級学園の加地壱波 薔薇happyのネリ様とか!似たような展開の乙ゲーがあれば是非とも教えて下さい。
ほぼ内容語ったようなもんだけど、瑞人をこれ以上汚さないように百合子が身体を使って借財やらをどうにかしようとするお話。真島の膝に座って誘惑する百合子を見たときは楽しすぎる展開にどうにかなるかと思った、本当に。スチルがまた兄に甘える幼い妹の図だし会話の内容も幼い妹を甘やかす兄なのがアドレナリンがどぱどぱでてしまうポイントですよね。
瑞人の知らないところで斯波や秀雄、そして藤田たちや鏡子を手玉にとって、操り人形にしている百合子。真島から「すっかり、俺と同じところまで堕ちてしまいましたね」と言われたことに対し「全部、お兄様のためなのよ」「今度は私がお兄様を守る番なのよ。何をしてでも、お兄様を守りたいの」って…………実の兄である真島芳樹、大丈夫か????

百合子「お前が一体どういう目的でこの家を不幸に陥れているのか知らないわ。興味もない」

真島「いつか、無様に狂って野垂れ死ぬと約束してくれますか?」
百合子「もうとっくにおかしくなってるわ」
真島「俺はあなたとあのろくでなしの男が幸せになるのは、我慢ならないんだけど」
百合子「そんなのお前に関係ない」

百合子の真島への興味のなさと冷たさに何も言えなくなった。
そのあと一部始終を覗き見していた瑞人お兄様を交えて3P展開になるんですが、実の関係性と情事とが合わさってもう色々えぐい……この世界線の真島芳樹は百合子と瑞人は兄妹だと思い込んだまま失踪するし……色々やるせないと思うんですが強く生きてほしいです。

最終章『秘めた想い』&『世界を駆けて』&『波打ち際を歩きながら』

復讐が決行されなかった世界線。けれど、血の繋がりがあるから百合子の想いを受け入れられない。なによりこの血の呪いを断ち切るために潜伏しているのに、自身の両親と同じ道を選ぶことに躊躇を覚える真島。
一方で百合子は自分が世間知らずだからなんだと思い、真島に受け入れられたい一心で家出。身分を隠して偽名を名乗り、女給として住み込みで働きます。人生はじめてな仕事で失敗も多かった百合子ですが数ヶ月後にはすっかり板について店の看板娘のような存在に。
そんなある日、酔っ払いが来店し百合子の素性について絡んできます。両親が新聞に捜索願いを載せたことでウワサになっていました。酔っ払いからの絡みが強くなってきた時、助けてくれたのが扮装していた真島。もう潮時だと店を辞め真島に再び告白し、これまでの経緯や想いを話します。

ここで運命の分岐点!!!!!百合子には屋敷に戻ってくれと願うくせに自分は庭師を辞めるという真島芳樹。おい!!!!身を引こうとすな!!!!!!!ハッピーエンドに繋がる選択肢は「私も戻らない」です!!!!!!「連れて行って」の世界線の話はまた後ほど。
「私も戻らない」と伝え、百合子の健気さに真島はついに折れます。

真島「……理屈じゃないんです。……この体の内を流れる血潮が、あなたを恋しがっていた……そう説明するしかないくらい、本能的なものでした」

ふたりとも一目惚れ…運命じゃん……実は兄妹だけど………うう…………
はい。気持ちを確かめ合って両思いにはなりましたが、待ち受ける両親問題(特に父親)屋敷に戻って真島から百合子の関係を切り出すと同時に、百合子の父が真島の育ての親にしでかした出来事と真島が実は百合子の母親と兄の子供であることを匂わせ「この人と生きていきます。死ぬまで、永遠に」と言い残し屋敷を去ります。

─────それは、最高に幸福で、そしてとても重苦しい試練の始まりだったように思う。

駆け落ちしたことを後悔しつつも「俺自身が限界だったのだ」と結局は折れる真島。なによりも百合子を前にすると全てが吹き飛んじゃうんですよね。血の繋がりとか倫理的なことは真島の前では全然良い、一心に幸せになってくれ。

九州へ駆け落ちし一年の時が過ぎた頃、百合子は出張で来ていた秀雄と出会います。一目散に逃げるも「引ったくりだ!」と町の人を味方につけ、秀雄に捕まってしまう百合子。喫茶店で世間話をする流れとなり、今の野宮家や斯波の近況を聞きます。すると徐々に眠くなる百合子。秀雄自身も百合子がいなくなってから眠れない日々が続き、眠剤を服用していたそう。それを百合子の飲み物に混入させ、帝都に連れ戻す計画を実行します。
百合子が目覚めると帝都行きの列車の中。このままでは真島ともう二度と会えなくなるのではと心配していた所に突然列車が止まり真島の手で救出。百合子がベッドで寝ているような細工もして相変わらず抜かりない真島芳樹です。

あなたを失った人生など、もう考えられないんだ……あなたがいなくなったら、俺は生きる君を失ってしまう。
俺は、あの日に決めたんだ。あなたを守って、あなたと共に生きていくと。
悲しいことも、辛いことも、あなたの心に届く前に壊してやる。あなたを苦しませる全てのことから、あなたを遠ざける。
そう決めていたんです。姫様が、全てを投げ打って俺の胸に飛び込んできてくれた、あの日から。

百合子のことめちゃくちゃ好きじゃん…二人の行く道はどこも苦悩が付き纏うけれど、幸せに生きてほしい………なんかもうそれしか願えない。真島芳樹の幸せを探す旅に出たいくらい……

さてここから裏話である『波打ち際を歩きながら』のお話。真島が仕事中、百合子を見張ってた部下から攫われたと言う報告を受けます。冷静に指示を出すものの、何も考えることができず頭が混乱している真島。乱された頭が整理されると、百合子が攫われたことで安堵していたことに気づきます。もうこれで苦しまなくても済む。この血の呪いと己の罪に責め苛まれずに済む。解放された。これまでのことを考えながら、どうして百合子に兄妹であることを暴露しなかったのかと自分に問う真島。

(決まっている……俺自身が……むしろ、俺の方が……百合子を欲しがっていたからだ……!)

そう思いながらも、自由になったんだと一度帰宅する真島。そこで百合子の幻聴が聞こえるくらい、百合子のいないことが辛いことに気づいて泣き出します。解放されたいと思う一方で、それを凌駕するくらい百合子を求めている─────一年も一緒に過ごし、幸せを知り、体が百合子を覚えてしまった。もう離れることはできない。
形容し難い想いが胸に広がりますね。本当、元々ない語彙力が真島芳樹の前ではさらになくしてしまう。辛いけど一緒にいたい、難しい……

最終章『悪人』

運命の分岐点「連れて行って」を選んだ世界線。真島に上海へ連れて来られた百合子は真実を教えられ、真島の側で“妹”として日々を過ごすお話。
百合子は恋愛として好きだから連れて行ってと願ったのに、真島は家族としての愛しかくれない。これが正しい形だけれど、百合子にとっては残酷だなあと。けれど特定の女は作らず一夜限りの関係ばかりな真島をみて、唯一は自分だけだとある意味寄りどころを見つけいるよう。なにより真島の右腕として力をつけていった百合子さんの愛はすごい。幸せになってほしいね…

最終章『おかしなお姫様』

三郎に襲われ自己防衛で刺してしまい、結果的に殺人の罪を犯してしまった百合子。真島は共犯者として三郎を屋敷の庭に埋めます。百合子はいつかバレるのではと不安を抱く日々。情緒不安定になり、まともに物事が考えられなくなっていく百合子。真島の声に従っていれば、何とかなるのかもしれない。そうしている内に思考が低下した百合子は、売春宿に売られて“気違いの華族のお姫様”となっていました。

精神年齢が幼くなっている百合子と真島の会話!!!!!真島の問いかけが優しいことにゾクゾクする……演技うますぎでしょう…………癇癪起こす前のDV男(?)との会話みたいだけど。
真島は躊躇いがありながらも百合子との時間をいつも“買って”過ごしています。百合子を責め痛めながらも冗談だ、怒ってはいないと。俺は姫様が大好きですからね、と………百合子に「私も真島、好き……」と返されると泣きだしてしまう真島芳樹…………お前も情緒不安定じゃん………

真島は、自分は一人で、姫様も一人だと言う。だから、二人で一緒にいるのがいいんだと。二人でお金を稼いで、このお屋敷にずっといるのが、いちばんいいと。

百合子を汚して貶める前に心が先に壊れたことで、百合子はいつまでも綺麗なまま。そんな百合子に見つめられると自分という人間がどれだけ腐っているかを自覚させられ罪と向き合うことになるため辛いのに、なんだかんだ離れられない真島芳樹…かける言葉が見つからない……

真島「姫様、愛しています……」
その言葉を聞くために。その瞬間のために。百合子は、息をしている。今すぐにでも、舌を噛み切りたい衝動を、堪えている。

語彙力がなさすぎるんですが、精神年齢が落ち、失礼だけどあまり何も考えてないように思えていた百合子のことを改めて考えさせられる文章だなと。蝶毒ライター凄すぎて唸る。

最終章『上海愛玩人形』&『壺中天』

みんな大好き上海愛玩人形!!!!!!!

わたしも大好きなエンディング!!!!!
三郎が起こした自動車事故によって頭を打ち、失明して耳も聞こえなくなった世界線。その事実を知った真島は百合子を拐い上海へ連れて帰ります。

姫様……まさか、あなたをここへ連れ去ってしたうなんて、俺だって考えてみませんでしたよ……でも、あなたが目も見えず耳も聞こえなくなったと気づいたとき……俺は、絶望すると同時に、どうしようもなく嬉しかった……だって、あなたにはもう、俺が誰だかわからないんでしょう?それなら、俺があなたにどんなことをしたって、構わないはずだ。……姫様……俺はあなたに決してこんな風に触れられないと思っていた……けれど、あなたは目も耳もなくしてくれた……ねえ、俺のためなんでしょう?そうなんでしょう……?まるで俺に攫ってくれと言わんばかりじゃないですか……!俺に罪を犯せと言わんばかりに……!

だって!!欲しかったんですよ、あなたが!!初めて見たときから、ずっと!!

真島芳樹の本音を前に語彙力はなくなっているので感じてください。これが、真島芳樹という男です。

事故による怪我はまだ完治していないため、身の回りの世話は真島が直々に。五感のうち視覚と聴覚が欠けてしまった状態であるも、料理や服の感じでここは日本ではないということを察する百合子。意思疎通も上手くとれるようになってきた頃、百合子に名前を聞かれ上海での名前である「ルイ」と教えます。その後、真島が気を利かせ藤田が作ったホットチョコレートに似た飲み物を百合子に与えると「……帰りたい」と懐かしさに泣き出す百合子。その姿をみた真島は「俺はあなたを離しません……離してあげません……!」と泣いちゃうんですよね……ルイとしての真島が見せる弱さに心を打たれてしまう。ずっと一緒にいてあげて…百合子さん……



真島芳樹のエンディングはどれも考えさせられたり性癖突き刺してきたりと好きなものばかりなのでエンディングからが本番だなと思います。
そして数々のエンディングや後日弾をみてきて、真島芳樹の幸せを考えたとき『世界を駆けて』で百合子が攫われたことに対し安堵を覚えていた描写をみると、一番幸せなのは百合子が真島をルイとして認識している世界線だと思いました。上海まで百合子を連れ去ってきた時点で吹っ切れてたのが決め手なんですが。

物語の引き金は真島芳樹が嫉妬で野宮家をぶち壊すことからはじまるので、蝶毒を語る上で真島芳樹は外せない存在…てゆか真島芳樹がヤンデレ枠にいれられてたまとめ見かけたけど絶対違うと言い切ります。百合子を拗らせてるのかなと思っているけれどヤンデレの枠に納まる器じゃない。まあわたしがヤンデレの定義が未だに分かっていない面が大きいですが…


さて、毎年掲げて挫折していた“年間10本積みゲー消化”。良いのか悪いのか今年は現場がほぼないことで達成間近!
10本目は乙ゲーにおける信頼、cv立花慎之介のいるDYNAMIC CHORDに入社予定です。信頼と言いつつも攻略対象の乙ゲーをやるのは2年ぶりだけど(いろは編はノーカン)
KYOHSO終わったらこのままあっぽりまで駆け抜けたいけれど、青井有紀との闘いの末にョ…共々拗らせる未来しか見えてない怖い。
何はともあれ頑張ります。