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世界で一番王子様

幻想物語

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2011年7月にTAKUYOから発売された幻想物語アドベンチャー 死神と少女。エンジンかからず思った以上に時間がかかったけれど、最後までプレイすることが出来ました。この記事もお蔵入りさせ、年の瀬の総まとめでサラッと終わらせようか迷ったくらい感想がまとまらなくて数ヶ月ねかせてたけど、半分以上は出来上がってたので記憶をたぐり寄せながら仕上げました。


果たして死神と少女は乙女ゲームなのか?

プレイ当初からフルコンした今も疑問に思ってます。これに対する考えは最後に書こうかなと。wiki大先生の広域な定義は下記の通りです。

乙女ゲーム(おとめゲーム)とは、女性向け恋愛ゲームのうち、主人公(プレーヤー)が女性のゲームの総称である。
乙女ゲーム」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』(https://ja.wikipedia.org/

俗に言うならば『この定義は理解できるけど納得はできていない乙女ゲーム』だったので、もし死神と少女が好きなひとがこの記事を読むのは推奨してません。ただただ一個人が抱いた気持ちを消化するために残してます。あとキャラによって文字数の差がえげつないのは目を瞑ってください。刺さったからあの量なんだよ…。


まずプレイしようと思ったきっかけは数年前に「死神と少女のcvタツヒサなオレンジ髪の男は全乙ゲーマーが好きなルート」だとプレゼンされたこと!たしかに好き。めちゃくちゃ刺さって抜けない。本当にあの男は一生消えない傷を残していったね…詳しくは後ほど。

攻略順は公式がオススメしている『日生光→桐島七葵→遠野十夜→蒼』でいった。初っ端からcvタツヒサなオレンジ髪の男である日生光浴びていいの?!??って思ったけど、時系列に沿ってるならしょうがない。そして日生がいなかったら多分積んでたってくらいにわたしの中でモチベーション保ってくれた存在。ありがとう、日生光。

序章

名前決め時に選択肢でてきたから遊んでみたら、タイトル画面に戻されたことは驚いた。無駄に抵抗したくなって最近本命以外はデフォ名プレイなのに本名プレイしてみたけど、紗夜ちゃんの“個”が強すぎて全然自己投影という魂を重ねて歩んでいくことができねえ!!なので、しにしょで自己投影できる乙ゲーマーいたら尊敬します。
因みに基本ヒロインボイスoff奴なので1周目はoffでプレイしてました(魂の乖離がすごいと思ってから、2周目からはあえてonにしたけれど)
あとは十夜兄さんとの距離感が近すぎて最早恋人レベルだったのは気持ちの悪さを覚えた。近親相姦は性癖ではないけれど、惹かれる理由や兄または弟の燻った想いがあれば好めるなと自分の中のボーダーラインと向き合う機会になったな(代表は蝶毒)

そういえば死神と少女のテキスト一部光るからロゴスを集めようとアクション起こしたけど何も起こらないね(それはそう)“言の葉”なんだろうけど、光るだけなのめちゃくちゃ気になったなあ。

一章から三章

ヒロインとプレイヤーとの乖離具合を大きく感じたのは、太宰ともゑが好きだった婚約者持ち教師の話を聞いて嫌悪を覚えたところ。普通の乙女ゲームだったらあそこでヒロインの背景を交えた個人的な感情は入らないと思う。でもしにしょは敢えて感情を入れ、ヒロイン 遠野紗夜という“個”を際立たせた。
そんな乖離を感じながら進めるプレイヤーであるわたしは、この段階ではなんで嫌悪を抱いたのか分からなかったけれど、進めていくと紗夜の出自が愛人との子だから不倫・浮気が地雷だからと納得した(因みにわたしも地雷です)

深層に『ともゑ+真実』の言葉を刻むと実在しないともゑの姉の正体が分かるんだけど、彼女はともゑが好きだった先生の婚約者さんなんだね…。正体が分かったから尚更一章ラストで錯乱してるともゑにキスした理由が分からん…ともゑという浮気相手の存在を知った婚約者が、ともゑに対して嫉妬してた描写あったから怨んでるんじゃないの?先生という好きなひとを亡くして、先生との思い出も記憶から失い精神的に不安定な人生を歩んでる太宰ともゑの末路を近くで見届けたいっていう歪んだ感情はまあ分かるような気がするけど、キスした理由は分からん(過呼吸の応急処置?)それよりもっと自分のために人生歩んでもいいと思うんだけど、それが出来ない・しようとしてないからともゑの側にいるのかと書きながら思いました。

因みに第一印象はこの人!ってキャラはいなかったんだけど、プレイしはじめたら夏目くんが気になりまして…なんでか勝手に攻略できる!って思ってたから攻略対象外で落ち込んだ。「姉貴」呼びボイスで悩殺されたな。そう多分ああいう系のショタ…ではないけど、中性的な顔立ちの男の子好きなんですよ、わたし。

猫かぶった夏目くんも好きだけど、素のお口の悪い夏目くんも好きですね!すっっげえ嫌われてるけどヒロインの“個”が強くて魂を重ねられないのでなんのショックもありません。なので、わたしの好感度は相変わらず高いままです。
夏目くんはねえ、結局弟ポジというかどう世界線分岐させてもわたしの中では紗夜ちゃんとの恋は生まれないと思ったので、モブとして夏目くんを影から見守っていきたいと思いました(突然はじまる夏目語り)

三章のヴィルヘルムと夏目くんのお話は泣いたほどに感動した。一章と二章の後味が悪かっただけに際立ったな。この後味の悪さはプレイヤーに何かを考えさせたいがために、すっきりさせずに終わったのか?とライターの気持ちも考えた。てゆか四章からの日生分岐まで恋が始まらなさすぎて挫けるかと思ったよ。日生√で脳汁でるような恋愛できる!って思ってプレイし始めたのに一向に恋の芽生えを感じなかったので仕方ない…そういうゲームだと分かってたら気持ちが違ったかもしれない。

日生光

ようやくきました日生光。なんてこった日生光。苗字も名前も読めず『にっしょうひかる』と読んでた頃が懐かしい。

告白されオッケーしてすぐ「どこまでなら許してくれる…?」って日生パイセンのお家行って関係もったのにびっくりしちゃった。紗夜ちゃんLOVE的な意味でまだ好きじゃないし、処女だよね?交際1日目って早い早い。あとこの頃は、普通に十夜兄さんいるのに自分の家へ呼んだりと紗夜ちゃんすげえなって思ってた。

日生先輩の黒シャツ姿めちゃくちゃ好きなんすよね。あと花屋で見かけたやつと薔薇を散らせるスチル。みなさん好きじゃないですか??

日生√にはいってから兄、千代、蒼の出番が少なくて怖かった。最近蒼見ないんだよねっていう話でただけで、そのあと日生へ一直線なのは四章派生な日生√だからなの…?フェードアウトが急すぎてただただ恐怖。

出自から自分のことを好きになれなかった紗夜が日生の言葉で救われて、日生にどんどん依存していく描写は嵐の前の静けさ的な恐怖を覚えながら進めてた。

帽子被った日生先輩っぽい人いたから実は双子なのかな?って思ったらまさかのご本人だとは誰も思わないじゃないですか。家出してる間に自分とそっくりの人間がまわりの人物と関係を築いて過ごしてるなんてそりゃ日生光(真)の気も狂う。でもクォーターなのに日生光にそっくりって、どんな話だよって思うのは思うんですよ。ここら辺はご都合さを感じる。

我慢してるのかと思ってたから味覚障害だったのは驚いた。だからかなりしょっぱめのクッキー食べても「美味しいよ」って言って、夏帆に引っかかったって言われて怒ったのかと納得。

ハッピーエンドに向かう選択肢が『嘘をついて』なのがまた…これまで嘘に嘘を固めてきた日生光(偽)ならではの選択肢だと思った。
そして嘘を嘘で固める、そんな嘘も重ねれば真になる。塔の上の魔女はお姫様に、騙していた盗人は王子様になるんですよね。人によってはメリバな終わり方なのかなあと思った。わたしはハッピーエンドって捉えたけど。

ここからは日生に派生しない四章とBADの感想。日生からの告白を断ったあとに言われる言葉「何故、僕じゃ駄目だった?」の重みがすごい。本当の日生光じゃない。本当の僕は地位も名声も財産もなにも持ち合わせてないただの嘘つき男。そんな言葉が隠れているようで。

紗夜「貴方の好きは本当ではない気がして」
光「酷いな。僕の言葉が嘘だとでも?」

「僕は本気で君が好きだよ。初めて見た時からずっと君ばかりを目で追ってた。時々君の前に現れたのも、君に構うのも、全部君が好きだからだよ」

「僕の言葉まで否定されるのは納得いかないな」

嘘で塗り固められた世界で唯一の本当。紗夜が好きって気持ち。それまで否定されるのは辛いよね。

紗夜「何故、私だったのですか?」
光「…さあ?なんでだろうね」

そうやってはぐらかす〜〜!!!掴みどころのない、ニクい男よ……。


日生光(真)以外は嘘がバレるまで被害被ってないから日生光(偽)がしてやったことは詐欺になるので許されない。けどわたしは日生光(偽)に幸せになってほしいので、日生光(偽)が嘘をつき続ける世界で生きていきたい。(ゲシュタルト崩壊

「君は魔法にかかってる。それを解くのは簡単だ」

偽物は詐欺師だけど、ある意味魔法使いだなって思った。日生√では別の方向から解いて、ズブズブにさよちゃん依存してたもんね。なんか王子様で魔法使いなキャラ好きなんだよな〜〜〜!!トキヤちゃんといい貴臣さんといい(すぐ別世界線の男の話をする悪い癖)

夜の海辺でのYou&I感はすごかった。あのシーンは紗夜ではなく、わたしと日生光だった(伝われ)

日生(偽)はいないのに季節は秋から冬へと巡る…。四章の余韻がすごくて五章を次の日にまわしたら、日生(偽)はいなくなったのに、なんで日生がいるんだろうって思っちゃった。
紗夜の前に現れた日生光という偽物と本物。でも実は両方偽物。どうしてそんなことをしたんだろうって考えると、紗夜ちゃんに日生光ではない本当の自分を刻みたかったのかな。それくらい名前も知らない彼は紗夜ちゃんはもちろん、わたしの心にまで消えない傷を残していきましたね……。

この初恋泥棒〜〜〜!!!!!好きじゃん!!!!!


七葵先輩と千代

日生光(偽)がいなくなってからの空虚感…なんだか未亡人みたいな扱い受けてない?(主に七葵先輩から)まあ心的には未亡人な感じですが…。

千代ってコスモス(秋桜)だったんかーい!だから桜に憧れるのもまあわからなくはないけど、なんで?が付き纏うお話しだったな…。

七葵先輩との結ばれ方が、互いに思い合ってたのかもしれないけど、これまた千代がいなくなった寂しさをふたりで舐め合ってるような放課後の関係性からの告白だったもんで…。とりあえず子供の名が千春と千秋…千代を思ってるふたりだからこその名前付けだなと思いました。

七葵先輩がキズ舐め合いその後結ばれ結婚ENDなだけあって千代とのENDってどうするんだろと思ってたから、ある意味腕の見せ所では?!って考えてたら消えてしまう流れは同じで…最後のは紗夜ちゃんの前世と受け取ってもいいのかしら?髪も黒かったけど、あれがなにを指してたのかわかってないです。
とりあえず結ばれるだけがGOODなエンディングではないし、このゲームは物語ってことを再認識させられました。

黒と蒼

タイトルだけでもう真相なんだって判っちゃう。そりゃそうよ、時系列に沿った攻略順でラスト2人なんだから!!ここからは特に感情をまとめられてない部分になるのでサラリと流してます。

ひとまず黒の章、兄さん√へはいろうとしたんだけど、4,5回は6章はいってすぐENDになるので嫌われてるのかと思った(それか紗夜ちゃんとの距離の近さに気持ち悪さを抱いたこと察知してた…?)

読み進めて真相がわかってしまうことが、とても不気味で怖く感じながら進めてた。見てはいけない・知ってはいけないもの(真実)がそこにあるようで。
十夜だから10個の幻想。その幻想がひとつひとつ具現化して現れている描写も恐怖だった。紗夜ちゃんの病状が悪化していってると感じてたのかな。
兄さん√を終えてタイトル画面にもどったら、蒼じゃなくて死神(兄さん)になってたの「うっわ、まじか」って声出ちゃった。

蒼の章はなんだろうね、ひたすらに読み進めていったので記録が一切残ってないんだけど臥待さんはこのふたりを会わせれば上手くいく(お互いの症状を寛解できる?)と思ってたのにびっくりした。あと蒼が死神に執着してた理由はわかったけれど、わたしには理解できなかった。サラリとしすぎてる…。

さて、最後に運命を考えるならやはり『死神と少女』というタイトルなので、紗夜ちゃんがいちばん幸せ?になれる正史は蒼の章になるのかな…ふたりとも幻想から脱却はできているっぽいし……でもわたしは日生を幸せにしたいんですけどね(血眼)

総評という名の抱いた感想

最初にあげた議題「死神と少女は果たして乙女ゲームなのか?」に関して、それぞれの攻略対象が遠野紗夜を攻略していく乙女ゲームなんだと思います。そこにプレイヤーというわたしは存在できないので恋愛するぞ!と意気込んでやると出鼻くじかれちゃうから注意が必要。従来の乙女ゲームらしくないけれど、完全に乙女ゲームではないとも言えない微妙なラインだと捉えました。言うなれば攻めた作品なので人を選ぶ(選ばれる?)
別にすべてのヒロインと感情移入という名の魂を重ねられるわけでもないし、これは相手に夢みるのと同じように自然になるものなので自分からしようともしてないけれど、しにしょに関してはライターのほうから感情移入を拒まれたかんじがあった。

あとわたしにとっては幻想物語というより、はじめから精神疾患を持ったヒロインお話だったんですよね。なので幻想というより幻覚や幻聴という症状という捉え方をしてしまっていた。太宰ともゑもちろん、臥待さんはあとがき読むとやっぱり精神科医っぽいし。
むかし精神の勉強をする必要があったので、変に知識があったのも大きいかも。本人がそちらの世界にのめり込まないよう、幻聴・幻視は否定はせず、別の話題にシフトしていくのが良いと習った記憶があるので、大丈夫かな…?っていう気持ちが大きかった。(専門ではないので間違ってたらすみません)
あとはフィクションとして捉えられないことが多かったのも合わなかった理由のひとつかなあ。無意識に現実として捉えてるから、急に幻想という不思議な出来事が起きて受け入れに時間がかかった。
でも楽しかったのは楽しかったです!日生光に会えてよかった!食わず嫌いせず、これからも色々な乙女ゲームをやっていきたいと思います。


最後にしにしょの考察で個人的に良かったものを共有させて頂きます。

乙女ゲーム(幻想)との付き合い方という考えはなかったので、しばらく夢女ワイが変に現実みちゃったこともあったけど…。でも夢は見ようとするものじゃなく、気づいたら見てしまうんだからしょうがなくない?!??(開き直り)
未だに夢ってだけで肩身を狭く感じちゃってる古のヲタクなんだけど、『今日も元気に夢女!』を胸に、ひっそり強かに生きていこうと思います!